今日はハンナの日

今日も外来の日である。木曜日が、カンファレンスがあることを考えると、金曜日は純粋に外来だけである。しかし、少し違うところは、これから週末を迎えるために、コンサルトが入ることがおおいことだ,今日は,合計2個のコンサルティングが入った.一人は、薬疹で、腎移植後のVREを持つ患者であった。ガウンを着る必要があったのでMRSAかと思い聞いたらVREだと帰ってきた.バンコマイシン耐性腸菌の話は話でしか聞いたことがなかったため,ここにいたのかとビックリしていたら,VREの意味がわからないと思ったのか、早速vancomysin resistance enterococcusだよと説明をしてくれた.
バンコマイシンは、MRSAに対する武器であり,薬の作用が弱く、副作用も強いが他に薬が無いために使う。VREに対してはリネゾリドなどという薬が使われていた.
薬疹の犯人は、一応、イミペネムだろうということになっていた.すでに、その薬からはオフになっていたため、適当に患者に今後のことを話して終わった.薬疹は、一度全身に広がってから治るのだ.したがって,それを言っておかないと,非常に慌てることになる。もう一人も、腎移植の患者で顔に単純疱疹がでていた。一応、帯状疱疹との鑑別のため。蛍光抗体を行っていた。


昨日が,バレンシアの日であったとすると、今日はハンナの日だったと思う。彼女は、教科書にも載っていないような,confluent and reticulated papilomatosisという皮膚病変を診断してバイオプシーを出していた.診断をつけたあと、少し得意げに、バレンシアに、これが何だと思うか分かるか?と問題を出して,バレンシアが分からないというと、私はconfluent and reticulated papilomatosisとおもうといっていた。今,英辞郎でみたら、日本語では集簇性網状乳頭腫症というらしい。ひょっとしたら、英辞郎にのっているぐらいなので,僕が思うよりも有名なものかもしれない.いずれにせよ、pubmedで見てもほとんど症例報告であるようなものをキチンと疑って診断していたことには相当、驚きを覚えた.治療法は,ミノサイクリンであったと思うが、他に治療法がないか調べてくれといわれたので,pubmed,その他からいろいろ調べた.皮膚科のサイトとしては、emedicine が最高のサイトではないかと思う.この間,ここの学生と話をしたのだが,結局ここの内科の学生はUpToDateを使っているらしい.ここの内科医の研修医に聞いても,基本はそれだといっていた。そこで分からないときはどうするのだと聞いたら、ざんねんながらgoogleが一番現状では役立つといっていた.この意味において,医師は、患者と同じサイトをみていろいろな判断をすることにもなり、また、患者の知識も非常に高いことの可能性も非常に高いことになる。インターネットは、いろいろな意味で古くからある体制を破壊している。いずれにせよ、そこで、症例を調べて、一番新しい治療法をハンナに報告しておいた.

昼ご飯は、ベスの屋上に上って遠くの景色を見ながら食べた.シャオと、ジョスリン糖尿病センターではたらく友人が来ていたので,今回の実習のなれ始めなどを話していたら時間が終わってしまった.

今日も8時半までチャートを写して帰る。正直、症例を書くのはそれほど苦ではなくなった。全部で、今週は80例ぐらいをかいたことになる。あとは,話すだけなのだが.

帰って,明日テストである、corporate financeの教科書を読んでいたら時間になったので,寝る.明日は、忙しい日になりそうだ.

今日は、アトピーの話をかく予定でしたが、もう少しあとで。