grand conference

hisahiccup2005-04-07

今日は、grand conferenceのある日だ.9時から始まるということで、相変わらず,集合の30分前につくと、やはり誰もいなかった.

9時10分ぐらいに先生が来て外来が始まる。昨日、少し自信を取り戻したこともあって,外来は楽しかった.実にいろいろな症例を見せてもらった。いままでは、ジェンについていたが、アテンダント(いわゆる助手とか、講師とかの先生のこと)に着けば、もっといろんな症例を見れるよといわれたので,いろいろな人の診察法を見させていただくことにする.そして、biopsyのときは,補助をさせてもらうことにした.
レイノー症状がと顔に紅斑がある患者をみたときに、レジデントが,突然興奮して、これは、肥厚型ループスであろうといいはじめた。当然,ループスの診断基準も怪しい僕としては肥厚型などを知るわけも無く、相当難しい症例に対して、鑑別疾患を見つけることが出来ていたと思う。そういう時,ここの人は、惜しげも無く、患者の前でinterestingという言葉を言う。そして,上級医に発表するときも、これはgreat caseだといいながら発表をしていた.ここら辺が日本人との感覚の違うところだと思う。確定診断のため,抗核抗体などをひととおりオーダーしていた。

外来をひととうり見て,12時になったので、ご飯がてら、ジェンと一緒に皮膚病理を見学にいった。さっぱり病理は分からない.先生が,これはレアなケースですごいのだといっているのが分かるのだが,正直その前に正常や有名なものを教えて欲しいとすごく思った.ここら辺も日本と事情が変わらない.

午後も、すこし外来を見て,中国から来ている助教授に道を案内しながら、もう一つの大きな関連病院であるブリガム(写真)の皮膚科のgrand conferenceに出席させてもらった.中国人、台湾人、韓国人などの人は、いっぱいいる人の中からなぜか僕に道を聞く.ブリガムでも、台湾から来ている学生に会い,道などを聞かれた。初めてなので,僕も分かりません。レジデントと一緒に移動しましょうなど答えるだけで精一杯だ。こういうときは、英語がキチンと理解できてないから知らない可能性もあるので,本当にいたたまれなくなる.ごまかしの会話で、台湾では、医師はすごいステータスと聞きましたがどうなのですかと聞いたら,やはりそうだといっていた.

ブリガムにつくと、診察室がいっぱいあって,そこに6人ほどの患者がいた.それをおのおの自由に診察,問診をしていいことになっている。日本でこのようなことをしたら,患者を博物館のように見世物にしていると思われてしまいそうだが,これも感覚の違うところなのだろう。ここまでいっしょにきた、中国の助教授の人とひととおり、問診と診察をさせてもらった.どれもレアケースですごくむづかしい。絶対ないと思いながら適当に鑑別疾患を挙げてみた.

そして、そのあと,医学部の講堂にうつって、先ほどの答え合わせを聞く。病理の結果などが発表されて,そこで、これからの治療についての議論がなされていた。

カンファレンスが終了して、気がつくと8時くらいになっていた,ジェンと一緒にベスに戻って、帰る。

ここの家の子供が宿題をやっている横で,話をしながら、昨日からつながらないインターネットに悪戦苦闘していたら、11時近くになってしまった.結局あきらめて,本当に時間の無駄だと、少し怒りながら部屋に戻って寝た。

まあ、患者を診察してもらえたし,外来楽しかったしで、満足の一日なのだが、ネットがつなげないせいで,日本での仕事の提出が遅れてしまったことは残念だった..
grand conferenceは誰でも参加できるみたいであった.とても奇妙なものではあるが,いい勉強になるのと思った.