Big Friday!

hisahiccup2005-04-08

そして、金曜日がやってきた.一週間は飛ぶように過ぎたし,でも、とてつもなく長かったような気がする.いろいろな人から,励ましのメールももらい、非常にうれしかった.4分の1が過ぎようとしている。何かを学んだかといえば、何かを学んだ気もするし、何もシンポの無いような気もする.ただ、ここにいることはとても楽しい。とりあえず、ニキビと乾癬の最新の論文は読んだのでその内日記に書きます。

今日も、ジェンと一緒に外来の見学に精を出した.午後になったら、ジェンが皮膚科の外科の手術に入ったので,それを見学少しさせてもらった.皮膚科は、機械結びばかりみたいで,この間マスターした新新新佐藤結びだとか福沢結びだとか言われるものを見せて、拍手喝采を浴びようと下心を持っていたのだが、全くその機会にみまわれず、非常に悲しかった.日本の優秀さをまた見せる機会であったのだが,,,露と消えた.

昼は、レジデントのジェン、バレンシア、それとアテンダントのハンナとで、近くにご飯に出かける.そこで、いろいろな話をした.一番受けたのが、ERなどの医学ドラマのの話をしたときだ.ERのほかにもさまざまな医学映画がはやっているらしい。彼らの殆どはまずERは見ないみたいであった.医学の社会にいるのに、なぜ見る必要がある?というのが意見だ.で、かわりに、医者物で,すごく面白いものがあるらしい.どちらかというと、ギャグもので、医者をすごくもじったものなのだらしい。そこに出てくる、放射線科医はぶつぶつとしか話をしないし、麻酔科医はモニターとしか話をしないし、脳外科は自分を神だと思っているし、外科医は、いつも半そでで肩をだして、風を切って歩いているらしい.そのドラマでは,,皮膚科医は,,,,rash(発疹の意味)の患者がいると、”rash!!!!!”と大喜びをするらしい。その意味は,殆ど自分が必要になる場所がない中で、やっと自分が必要になる場所が来たのでと大喜びをしているのだ。そのシニカルぶりに皆で大笑いしてしまった.確かに,日本でも、ステロイドと抗菌薬しか使わないなどと皮肉をいわれていたりする。まあ、世間の評価がどうであれ,ここで外来患者を見ている分には、患者さんは本当に困っていてそれを、どうにか治療しているというのが実情なのだが,そうはいっても、世間のイメージでは、皮膚科はそれほど活躍の場がないなどというイメージなのだと思った.

アメリカでは,皮膚科は、全国で年間40人しかなることが出来ない。したがって,本当に優秀な人しか皮膚科医になることが出来ないというのが事実だ.アメリカでは、たぶん、放射線科、そして、眼科、耳鼻咽喉科の次に皮膚科や病理などがくると思う.したがって、テストで非常にいい点を取ってやっとここにはいった人は本当に優秀なのだ。僕が,ハーバードの学生とレジデントの間に非常に差を感じているのも、なまじ、年齢の差だけではない。

そのあと、話は、日本の”喧嘩ドラマ?”の話になった.日本の、みのもんたの話、ロンドンブーツの浮気調査の番組の話(名前忘れた,何だっけ?)、そして、一瞬だけでてきてやはり日本の土壌に会わなくて消えていった,”喧嘩の花道”などというフジテレビの番組の話をしたら、アメリカにもそういうものがあるといっていた.おおくは、主婦のものであるのです、多くの日本人はそれほど喧嘩のドラマを好まないと思います.とコメントを入れておいた.アメリカには、相当、最低な喧嘩ドラマがあって、それを見たときの僕のこの国に持った感情を話してみた.誤解をして伝わってなければいいが,,,

手術を手伝っているときに、オペナースの人が、滞在はどうだいと聞くので,非常にいいです。皆親切で本当にうれしいですと答えたら,その人たちが、そうか?それは最初の一週間だからだよといっていた。1週間以上続くように、がんばって僕も人に親切にしようとしますと返したら笑っていました.

帰り間際になって,金曜日のせいか、それこそ本当にrashの患者からコンサルトが入った.ジェンと一緒にICUの部屋にいって,病院の患者を見て,生検をしてかえる。とりあえず、患者さんを当ててもらって,週末のフォローアップをさせてもらうことにした。

来週は、ジェンは休みだ。暫くさよならですねですといって帰った.



こんな感じで5日間終了。非常に楽しかった.いい人に会えたと思うし,いい環境だと思う。たしかに、日本人よりは働いてないかんもあるけど、心から仕事を楽しんでる,もしくは楽しもうとしている姿勢には本当にうれしかった。日本の病院、医師の持つ病的な感じは、この人たちの仕事振りからは感じられなかったところが一番うれしい.

皮膚科,わるくないねえ。たしかに、もうすこし、忙しいものを期待してきたのではあるが,満足は満足だ.


みなの感想はどうなのだろう?1週間分の日記で、何か思ったことありますか?

写真はニューイングランドジャーナルオブメディシンの編集所